テニスの王子様の波動球
テニスの王子様という漫画がある。
週間少年ジャンプに連載しており、今最もアツい漫画だ。
そんなテニスの王子様にはいくつかの技が登場する。
その中の一つに『波動球』と呼ばれる技がある。
相手のガットを突き破るほどの威力のある球を打つ技である。
技の使い手は河村隆。
だが、最近になってその波動球を使える敵が現れた。
その名は石田銀。
師範と呼ばれるだけの実力を持ち、相手の波動球を無効化することができる上
百八式まであるという波動球を放つことができる。
そして、この二人が対決をすることとなる。
試合の結果を言うほど私は野暮ではないので
ここから先は自分の目で確かめてほしいのだが
その試合の途中で注目すべきシーンがある。
以下がそのシーンである。
石田師範の『二拾壱式波動球』を受けた河村は
なんと観客席までぶっ飛んでいるのだ。
とてつもない威力である。
しかし、ここまでの威力となるといったいこの『二拾壱式波動球』は
どれくらいのスピードを出しているのだろうか。
そこで計算してみることにした。
私は元々文系なので
物理の知識はかじった程度しかない。
なので間違えていたとしても文句は言わないでもらいたい。
まず、河村が45度の角度で観客席にぶっ飛ばされたと仮定する。
点aが河村の立っていた位置で、点bが飛ばされた位置である。
1/2×mVy^2=mghの式が成り立つ。
g=10とし、河村が10m吹っ飛んだと仮定する。
代入をすると1/2×Vy^2=10×10となる。
つまりVy^2=200
Vy=10√2となる。
よって1:Vy=√2:V
V=√2×10√2=20.0m/s
つまり20.0×3600=72km/hの速さで河村は観客席にぶっ飛ばされた計算になる。
河村がぶっ飛んだエネルギーとぶつかったテニスボールのエネルギーが同じであると仮定する。
河村の体重は65kg。テニスボールの重量は約60gである。
よって65×20^2=0.06×V^2
0.06V^2=26000
V^2=433333.33.....
V≒658.3m/s
つまり飛んできたテニスボールのスピードは約2370km/h。
マッハ1が1225km/hなので、『二拾壱式波動球』は約マッハ2ものスピードとなるのである。
私の知識が足りなかったのでボール回転による摩擦等は計算に入れてない。
しかしもし計算に入れたとしてもマッハ1を超すのは確実である。
さらに百八式となると、単純に数を5倍にするとマッハ10の速度が出ることになる。
恐ろしい威力である。
なお、仮定が多い点は目をつぶってもらいたい。
しかしこの漫画のなかには分身をする、つまり光の速さで動く動物も存在するので
この程度の威力を返せないのではただのお荷物になってしまうだろう。
このように現代のテニスは我々の想像をはるかに超えるレベルなのであることを覚えておきたい。
2007年3月17日 著:Farfadets
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